家庭内における日本語の親族呼称について
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发布者:lunwenchina
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时间:2019年12月12日 11:26
―テレビドラマの表現に着目して―/顾雨晨
キーワード
呼びかけ語家庭内親族呼称目上目下
1.はじめに
「呼称」は話し相手に直接に呼びかけたり、言及したりする語だと解明される。具体的には、固有名詞、代名詞、親族名称、称号、接尾辞、職業名などがある。「呼称」という名詞は従来用いられず、代わりに「呼びかけ(語)」が見られた。
本論文は『ようこそ、わが家へ』 (2015年)というテレビドラマの台詞 を対象として考察を行った。この資料にある家庭内の目上の親族への呼称の会話の部分を抜き出し、分析した。客観的な調査や分析を通して、家庭内における日本語の親族呼称の特徴を探し、このような用法を左右する原因を明らかにした。登場人物は父(銀行員)、母(家庭主婦)、また子供二人、兄の健太(28才ぐらい)と妹の七菜(20才ぐらい)である。
2.「親族」と「呼称」の概念
「親族」について、日本の代表的な辞典の定義を見てみよう。
親族とは民法上、六親等内の血族及び配偶者と三親族等内の姻族の総称。 (『広辞苑』 (第六版))
日本の代表的な辞典において、「呼称」は次のように解釈される。
名前をつけて呼ぶこと。また、その呼び名。称呼。 (『大辞林』 )
3.目上の親族への呼称
本論文は目上の親族への呼称を分析したい。目上の親族への呼称はまた二つの部分に分けられる。つまり、子が親に対する呼称と妹が兄への呼称という二つの場合である。
3.1 子が親に対する呼称
(1)健太:「お父さん...」
父:「行こう。」 (第1話14分9秒)
(2)七菜:「じゃあ、お母さんは?」 (第1話32分40秒)(3)健太:「ねえ、母さん、今日、ちょっとおしゃれなんじゃない?」 (第2話29分54秒)
(4)健太:「親父、防犯カメラ買わない?」 (第2話32分31秒)
(5)七菜:「ねえ、どうする?お父さんが女子アナのパパになっちゃったら。」 (第3話7分54秒)
表1 子が親に対する呼称の具体的な用例の出現頻度父 母
お父さん 親父 パパ お母さん? 母さん おふくろ
健太 1 12 0 15 0
七菜 9 0 1 14 0
表1から分かるように、「お父さん? お母さん」は男女とも使用できるが、「親父」の使用主は男性の健太だけで、つまりこの呼びかけ語は男性しか使わない。例(1)の「お父さん」は、健太の小さいごろの父親に対するの呼び方で、 1回だけ出現した。成長するにつれて、健太は父親に対する呼称が「お父さん」から「親父」に変化するということが分かる。
「パパ」という呼び方は1回だけ出てきた。「パパ」のような呼び方は家族の一番年下の子供や西洋の影響を受けた人に愛用されるのではないかと思われる。また、文脈
との関係を見ると、「アナ」は「アナウンサー」という外来語の略語で、「パパ」のような西洋的な使い方と一緒に使うのはもっと自然な感じがすると思う。そして、「女子アナ」のような四音節の略語は女子大生に愛用され、「パパ」という言い方を使うのはかわいい感じがする。音韻の面から見ると、「女子アナのパパ」は「女子アナのお父さん」より、バランスがよく、発音しやすいと思われる。
3.2 妹が兄への呼称
(6)「ねえ?お兄ちゃん、どうしたの?ここ。」 (第1話12分14秒)
(7)「それよりさ、自分はどうなのよ?彼女とか。」 (第1話32分32秒)
考察によると、「お兄ちゃん」という呼びかけ語は28回出てきて、七菜はほとんどこの呼び方を使い、最も一般的な呼び方である。しかし、このドラマの設定で、七菜は一人の兄弟しかいないで、兄弟の多いの場合呼称はどうなるかまだ明らかではない。この場合区別するために、呼称は「名前+お兄さん」になる可能性があると思われ、今後の課題にする。
反照代名詞「自分」は1回出てきた。文脈を取り上げ、分析する。
健太:「七菜って彼氏とかいるの?」
七菜:「何よ?いきなり。」
健太:「いや、あの、ストーカー被害者の9割は女性で、原因のほとんどが恋愛トラブルなんだって...もしかして、七菜の彼氏とか、関係ないのかなと思って。」七菜:「何言ってんだよ、全然ないって、そんなの...それよりさ、自分はどうなのよ?彼女とか。」兄が妹のあまり触れたくない話題を話し続いており、妹は話題を換えるため、兄に問い返すという状況である。
妹は少し不愉快な気持ちがあるような気がする。
4.おわりに
本論文では、テレビドラマの表現を中心に、家庭内における日本語の「目上の親族への呼称」について考察した。子から親へ呼称する場合、「お父さん? お母さん」は男女とも使用できるが、「親父」という呼びかけ語は男性しか使わない。そして、成長するにつれて、息子は父親に対する呼称が「お父さん」から「親父」に変化する傾向が見られる。妹が兄へ呼称する場合、最も一般的な呼び方は「お兄ちゃん」である。
今後は、「目下の親族への呼称」と「夫婦間の呼称」に対して、それぞれどのように使われているかを考察したい。家庭内における日本語の親族呼称の特徴をさらに明らかにする。
参考文献:
[1]国広哲弥.「呼称の諸問題」 [J].『日本語学』 1990.9.
[2]鈴木孝夫.『言葉と文化』 .岩波書店.1973.